週末や時間がある時、フィレンツェから2時間以内でいける、フィレンツェ近郊の町を訪ねてみては、いかがでしょうか。交通機関も整っているので、移動も便利です。
ルッカ
- Lucca
ルッカは、中世に造られた城壁に囲まれた小さな町です。この城壁は、海と山に囲まれた地理的条件から造られ、ヨーロッパの中でも、保存状態もよく、現存しています。中世時代は、自由国家として繁栄しました。
もともとは、ローマ時代には劇場だった広場(Anfiteatro広場)があります。現在では、その劇場を基礎に建物が建てられ、1階部分はバールや商店、2階から上は、アパートになっています。ルッカには、教会が多くあり、その中でもドォーモは見逃せません。ドゥカーレ宮殿には、あのナポレオンも滞在しています。
アレッツォ
− AREZZO
もし、イタリア映画「La vita e' bella」を観た人ならお馴染みの街かもしれません。アレッツォは、古くはエトルスカの時代より発展し、ローマ時代、中世時代と発展していきます。ペトラルカ、ピエロ・デッラ・フランチェスカ、ルカ・シニョレッリ、ジョルジョ・ヴァザーリは、この地の生誕です。ぜひ観ておきたいのがピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画"真の十字架伝説(La
leggenda della vera Croce)"です。この作品は、ジュリエット・ビノシュ出演の映画"The
English Patient"にも出てきます。そのほか、大聖堂、ラ・ピエヴェ教会、グランデ広場とそれに続ヴァザーリの回廊などがあります。
さほど大きな町ではなく、さらに観光名所は、中心街に固まっていることもあり、歩いてゆっくり、中世の町並みの中、観光できます。
お車で観光される方は、更に、ワイン街道をお薦めします。200キロ続くワイ畑の間をゆっくりドライブしてみてはいかだでしょうか。有名なキャンティDOCG、キャンティColli
Aretini DOCG, Colli Etruria Centrale DOC, Valdichiana DOC and ビン・サントで知られるCortona
DOCがあります。
シエナ
- SIENA
シエナは、フィレンツェ同様、芸術とイタリア中央地域の政治の中心として、中世、大きく発展しました。トスカーナの丘陵地帯の丘の上にあるシエナは、中世の町並みがそのまま今も残っています。カンポ広場は、市内中心部にあり、貝殻の形をした美しい広場です。毎夏"パリオ(Palio)"と呼ばれる馬のレースが行われます。シエナ市民が一年でもっとも熱くなる時でもあります。プッブリコ宮殿(Palazzo
Pubblico)には、シエナが繁栄した中世に、政庁として建てられ、シモーネ・マルティーニ、ロレンツェッティのフレスコ画が鑑賞できます。宮殿の横にあるマンジャの塔を登るとシエナ一体の景色が見られます。
シエナのドォーモは、緑と白の大理石が交互に積み上げられ建てられた、ゴシック様式とロマネスク様式の大聖堂です。ピントゥリッキオの絵画、ベルニーニの彫刻、ニコラ・ピザーノによる説教檀など。隣接のドォーモ付属美術館(Museo
dell'Opera Metropolitana)には、大聖堂にあった美術作品を保存しています。 その中でも、ドゥッチョの大聖堂の主祭壇に飾られていたパネルは必見です。観光の合間には、シエナのお菓子パンフォルテとカフェで、この中性の町並みを眺めながら休憩してください。
モンテプルチャーノ
- MONTEPULCIANO - ピエンツァ - PIENZA - サンジミニャーノ - SAN GIMINIANO
モンテプルチャーノは、アントニオ・ダ・サンガッロによって造られたルネッサンス様式の教会マドンナ・デッラ・サンビアジョ教会(Chiesa
della Madonna di San Biagio)があります。町の中心部にグランデ広場があり、その周辺には中世の建築物が立ち並んでいます。また、赤ワインで有名な町なので、ワインバー(Enoteca)もたくさんあります。
ピエンツァは、15世紀半ば、ローマ教皇ピオII世によってルネッサンス様式の理想郷の街を造るという計画の基、作られました。トスカーナの丘の上にある小さなまちなので、観光には、半日で十分でしょう。
サンジミニャーノは、シエナ同様、中世の町並みがそのまま残っている街です。12〜13世紀には、貴族が権力と富の象徴として建てた塔が76本もありましたが、現在では、そのうちの13本が残っています。
ピサ
- PISA
ローマ帝国時代よりピサは、軍港と栄え、次第に商業港として発展し、中世は、ジェノバ、アマルフィ、ヴェネツィアと並ぶ海洋王国となりました。11世紀から13世紀がピサの最盛期となります。その後、ジェノバとの戦いに敗れ、地中海支配の時代が終わり、それ以降は衰退していきます。近代になり、商業、観光、学問の街として再発展していきます。
ピサの最大の見所は、なんといってもピサの斜塔です。11世紀から12世紀にかけて建てられました。現在は、傾斜を止める工事が行われました。
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